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比較 経費精算

大学・学校法人の経費精算システム比較|旅費・財源別

大学・学校法人の経費精算システムを、Concur Expense・ハーモス経費・楽楽精算の3製品で比較。出張の事前申請、仮払と精算、旅費規程、部門・プロジェクト別の配賦と予算残高、会計連携を、各社公式サイトの記載だけで整理します。

この記事の内容
  1. 大学の経費精算システム比較の結論:3つの層を分けて確認する
  2. 比較表
  3. 経費精算システム3製品の解説
  4. 経費精算システムの確認項目:旅費・財源・会計連携
  5. よくある質問
  6. まとめ

教職員の立替払い、出張の旅費、仮払金の精算をシステムで扱うとき、検討の入口は2つの構成に分かれます。財務会計システムなど既存の基幹システムが持つ旅費・精算機能を広げる構成と、専用の経費精算サービスを導入して会計へ接続する構成です。この記事は後者の専用サービスについて、Concur Expense・ハーモス経費・楽楽精算の3製品を、出張の事前申請、仮払と精算、旅費規程、部門・プロジェクト別の配賦と予算残高、会計連携という比較軸で、各社の公式サイトに書かれている範囲だけを使って整理します。順位や推奨は付けません。基幹システム側の旅費機能は本記事では扱いません。

請求書の受領・支払処理は本記事の対象外です。予算の編成と執行の統制は大学の予算管理システム比較、科研費など研究費の執行管理は研究費管理システム比較で扱っています。

大学の経費精算システム比較の結論:3つの層を分けて確認する

研究費を含む経費精算では、「制度が認める使い方」「機関の規程」「システムで入力・処理できること」が別の話になります。日本学術振興会は科研費について、「科研費の使用ルールや各研究機関が定める規程等に照らして、適正な経費の執行をお願いします」としています。本記事の比較軸は、このうち入力・承認・会計への受け渡しの部分で、規程を設定で表現できる範囲は構成ごとに確認します。

経費精算システムを検討するときの3つの層(本記事上の整理)

資金制度

  • 科研費など研究費制度の使用ルール

配分機関の資料で確認する。製品の機能では決まらない

機関の規程

  • 旅費規程・経理規程(単価、日当・宿泊、事前申請、証憑)

各大学・学校法人が定める。システムの設定で表現できる範囲を確認する

システムの処理

  • 申請・承認、配賦、予算残高の確認、仕訳と会計への連携

本記事の比較軸はこの層

分類は本記事上の整理です。制度の根拠は日本学術振興会「府省共通経費取扱区分表」のページによります。

公開情報で比べてわかるのは、次の3点です。

  • 研究費制度への対応の記載は製品ごとに異なる:SAP Concurの常翔学園の事例には「科研費申請分と事務要領など、規定適合審査をシステム内で完結できる機能」とあります。ハーモス経費の中国学園事例には、学部単位や教員単位での研究予算の配分・付け替えが記載されています。楽楽精算は、部門・プロジェクトごとの予算設定と、予算超過時の申請制限・アラートを案内しています。プロジェクトに関する記載は3製品とも汎用機能としてのもので、Concur Expenseはプロジェクトコードなどによる勘定科目の自動分岐と、1つの経費をコストセンター・プロジェクト・補助金・部門などの原価対象に配賦する機能の記載です。比較表の「プロジェクト単位の管理(汎用)」は課題番号や研究代表者の管理を意味しません。
  • Concur Expenseは機能を別製品に分けて案内している:出張申請は「Concur Request」、予算管理は「Budget」として案内されています。比較表はConcur Expense単体の記載で判定しているため、出張の事前申請と予算残高の確認は「確認中」としています。別製品との機能・契約の境界は個別に確認が必要です。
  • 大学・学校法人の公式事例は製品ごとに異なる:Concur Expenseには私立の学校法人と国立大学法人、ハーモス経費には私立の学校法人(中国学園)の公式事例があります。楽楽精算の公式事例は自治体(今治市)です。

経費精算システム3製品の解説

Concur Expense(株式会社コンカー)

SAP Concurの経費精算クラウドです。製品ページのよくある質問で、仮払金による精算に対応し、「出張などの事前申請と併せて仮払いを申請し、事後の精算と紐づける運用になります」と説明しています。出張の申請・承認は別製品のConcur Requestとして案内されており、Concur Expense単体で事前申請を扱えるかは明記されていません。利用用途やプロジェクトコードなどによって科目を自動で分岐させられること、多くのERP・会計ソフトと連携できることも記載されています。料金は、中堅中小企業向けのConcur Expense Standardについて「導入費用は無料です。月額料金は50,000円台〜(50ユーザ)をはじめ、料金プランをご用意しています。」と公開されています。

学校関連の公式事例に、学校法人東京薬科大学(Concur ExpenseとConcur Invoiceを導入)があります。2026年3月には国立大学法人山口大学の採用を発表し、「国立大学法人におけるSAP Concurの採用は今回が初」としています。発表では、主な導入製品にConcur Expense・Concur Requestなどが挙げられています。自治体では、福井県が旅費システムとして導入し、令和7年4月から運用していると発表されています。

ハーモス経費(株式会社ビズリーチ)

クラウド型の経費精算システムです。よくある質問で、出張時などの仮払金の申請・精算に対応し、「等級や出張距離、時間等の条件を設定いただければ、日当や宿泊費等を自動計算します」としています。精算書の明細行ごとに負担部門やプロジェクトを指定でき、部門・勘定科目ごとの予算と実績を突き合わせる「予算実績管理表」と、予算超過時のアラート表示があります。仕訳データはCSVで出力して会計システムに取り込めます。料金は月額29,000円〜(税別・50名の場合)と公開されています。

公式の導入事例に、学校法人中国学園があります。事例では「学部単位や教員単位で研究予算を配分・付け替えでき」、「予算残高もシステム上で簡単に確認できます」と紹介されています。本記事で確認した公式ページには、申請・承認などの操作ログの取得範囲は公開されていません(よくある質問で個別問い合わせとしています)。

楽楽精算(株式会社ラクス)

クラウド型の経費精算システムです。出張費・旅費精算のページで、仮払金と精算額の差分の自動算出、事前申請データの精算時の利用、役職や移動距離に応じた日当・手当の自動算出を挙げています。経費・予算管理のページでは、部門やプロジェクトごとに予算を設定でき、「予算を超える経費は申請できないようにする、またはアラートを表示する、などの設定ができ」ると記載されています。同じ経費・予算管理のページに「予算管理機能オプション」を利用している企業の声があり、提供条件と追加料金の有無は個別の確認が必要です。大企業・グループ企業向けページには、申請・承認・修正などの操作ログを長期保管し、必要な範囲で出力できるとあります。料金は初期費用100,000円(税抜)と月額30,000円〜(税抜)で、月額費用は利用従業員数・オプション内容に応じて変動すると記載されています。

公式の導入事例に、今治市(2025年8月導入)があります。国の旅費法改正を受けた職員旅費の実費精算への対応として紹介されています。

経費精算システムの確認項目:旅費・財源・会計連携

公式に記載のない項目や、大学の運用に合わせた確認は、資料請求や説明会で次の形に分けて尋ねると、製品間の違いが比べやすくなります。

  1. 出張の一連の処理:事前申請、変更、仮払、精算、仮払金の残額の戻し入れ(返納)、代理申請のどこまでを1つの製品で扱うか。別製品やオプションになる範囲はどこか。
  2. 旅費規程の設定:自機関の旅費規程の単価・日当・宿泊料の区分を、設定で表現できるか。規程改正時に誰が設定を変えるか。
  3. 財源・課題別の処理:1件の経費を複数の財源や課題に分けて計上できるか。財源の区分(運営費交付金・補助金・研究費等)をプロジェクトや部門とは別に持てるか。入力できることと、制度上その配分が認められることは分けて確認します。
  4. 予算残高の確認:残高を減らすのが申請・承認・支払のどの時点か。超過時に警告にとどめるか、申請を止めるか。
  5. 会計連携:連携先として利用中の財務会計製品が想定されているか。データ形式(CSV・API)、財源・部門コードの対応、取消・再送時の扱い。
  6. 証跡と利用者:申請・承認・支払の履歴をどこまで出力できるか。非常勤教員、学生、招へい者など教職員以外の精算をどう扱うか。

よくある質問

国立大学法人や公立大学法人でも使えますか

3製品の公式ページには、設置形態ごとの利用可否の明記はありません。国立大学法人の公式事例は、Concur Expense(山口大学の採用発表)にあります。旅費規程・承認の運用に合わせた設定と、仕訳データを財務会計システムへ取り込む方法を個別に確認することになります。

まとめ

Concur Expense・ハーモス経費・楽楽精算は、いずれも仮払と精算、プロジェクトに関する汎用機能、会計への仕訳連携を公式に記載しています。出張の事前申請は、ハーモス経費と楽楽精算は同じ製品の機能として、Concur Expenseは別製品のConcur Requestとして案内されています。違いは、旅費規程の自動計算・部門やプロジェクト別の予算管理・操作ログについて公式に書かれている範囲と、Concur Expenseが出張申請や予算管理を別製品として案内している点にあります。研究費を含む精算では、資金制度・機関の規程・システムの処理の3層を分け、財源・課題別の処理と会計連携を同じ形式で各社に確認すると比較しやすくなります。

比較表

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全3件(名前順・順位ではありません)

※ 表は横にスクロールできます。

Concur Expense、ハーモス経費(HRMOS経費)、楽楽精算の比較(公式情報に基づく。「確認中」は公式サイトで確認できていない項目)
項目 Concur Expense 株式会社コンカー(SAP Concur) ハーモス経費(HRMOS経費) 株式会社ビズリーチ 楽楽精算 株式会社ラクス
基本情報
料金(月額換算)Concur Expense Standard:月額50,000円台〜(50ユーザ)、導入費用無料。Professional版は問い合わせ月額29,000円〜(税別・50名の場合)月額30,000円〜(税抜)+初期費用100,000円(税抜)
種類経費精算(専用SaaS)経費精算(専用SaaS)経費精算(専用SaaS)
対象の設置形態汎用サービス(設置形態別の対象は公式明記なし)。業種別ページに「大学・教育機関」「官公庁・地方自治体」がある。汎用サービス(設置形態別の対象は公式明記なし)。公式サイトに「様々な業界・規模のお客様を支援」と記載。汎用サービス(設置形態別の対象は公式明記なし)。公式サイトに「大企業・グループ企業向け」ページがある。
提供形態クラウドクラウドクラウド
データ保存場所日本国内データセンター(2024年9月13日開設。対象はProfessional版のConcur Expenseおよび関連する追加サービス)日本国内(Microsoft Azure/「日本国法に準拠したデータセンター」)国内データセンター
機能・対応
出張の事前申請・承認 確認中対応対応
仮払と精算(差額の算出) 対応確認中対応
旅費規程(単価・日当・宿泊)の設定 確認中対応対応
明細の部門・プロジェクト配賦 対応対応対応
プロジェクト単位の管理(汎用) 対応対応対応
予算残高の確認 確認中対応対応
財務会計への仕訳連携 対応対応対応
申請・承認・支払の操作履歴 確認中確認中確認中
契約・導入実績
無料プラン 確認中確認中確認中
無料トライアル 確認中ありあり
法人契約 確認中確認中確認中
SSO 対応対応対応
大学・学校法人の公式導入事例 ありあり確認中
自治体・教育委員会の公式導入事例 あり確認中あり

○=公式サイトの記載で確認できた ×=公式に非対応(または無し)と確認できた ? 確認中=公式情報で確認できていない(非対応とは限りません) — 該当なし=その種類のサービスには当てはまらない項目。事例の行は「公式サイトに事例掲載があるか」で、利用実績の有無ではありません。確認日は記事末尾の出典一覧。「確認中」の項目は導入チェックリストでベンダーへの確認項目として書き出せます。

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出典・参考情報

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