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比較 財務会計

国立・公立大学法人の財務会計システム比較

国立大学法人・公立大学法人・独立行政法人向けの財務会計システムを、対応する会計基準と、研究費管理・電子決裁・外部EC連携の公式記載で比較します。私立大学向け製品は別記事で扱います。

この記事の内容
  1. 結論:比較軸は「自法人の会計基準」と「研究費管理・電子決裁・外部EC連携の範囲」
  2. 比較の前提
  3. 各製品の解説(国立大学法人・公立大学法人・研究機関向け)
  4. 確認項目:財務担当者の比較軸
  5. よくある質問
  6. まとめ
  7. 比較表

国立大学法人・公立大学法人・大学共同利用機関法人や独立行政法人(国立研究開発法人を含む)の財務会計システムは、私立大学(学校法人会計基準)とは別の製品群です。従う会計基準が違うため、ニッセイコムのGrowOne 財務会計のように国公立向けと私立向けが別製品として提供されている例があります。

この記事では、国立大学法人会計基準・独立行政法人会計基準・地方独立行政法人会計基準のいずれかへの対応を公式サイトで確認できた財務会計システム4製品を、公式情報だけで比較します。私立大学・学校法人向けの製品は学校法人会計システム比較をご覧ください。

結論:比較軸は「自法人の会計基準」と「研究費管理・電子決裁・外部EC連携の範囲」

  • 国立大学法人(国立大学法人会計基準)を対象と公式に明記しているのは、ニッセイコムの GrowOne 財務会計(国公立大学法人・独立行政法人向け)と神田通信機の見える会計です。GrowOne 財務会計は「国立大学法人では全86大学中65大学で導入」(2025年12月現在、ベンダー掲載値)と公式に記載しています
  • 公立大学法人(地方独立行政法人会計基準)は、上記2製品に加え、パステムソリューションズの財務会計システムが公立大学法人向けとして「地方独立行政法人会計基準に完全準拠」を明記しています
  • 独立行政法人(国立研究開発法人を含む)(独立行政法人会計基準)は、GrowOne 財務会計、見える会計、NECネクサソリューションズの財務会計コアシステムが対象です。NECネクサの製品は独法向けで、国立大学法人会計基準への対応は公式ページに明記がありません
  • 候補が決まったら、研究費(科研費・受託研究)の執行管理を財務会計の中で行うか、専用システムを連携させるか、電子決裁とAmazonビジネス等の外部EC連携を含めるかで要件を分けます。この3点の公式記載の有無が製品ごとに違います

比較の前提

  • 会計基準の対応は、公式サイトに「準拠」「対応」と明記されているものだけを「対応」としています。明記がない項目は「確認中」で、非対応という意味ではありません
  • 4製品とも価格は公式に非掲載(要問い合わせ)です。構築期間・費用は公式に記載がなく、法人の規模と要件で変わるため、更新時期から逆算して見積りを取る前提で読んでください
  • 富士通の独立行政法人・国立大学法人向け財務会計(IPKNOWLEDGE)は、現行の公式製品ページが確認できなかったため本記事では扱っていません。確認でき次第追記します

各製品の解説(国立大学法人・公立大学法人・研究機関向け)

GrowOne 財務会計(国公立大学法人・独立行政法人向け)(株式会社ニッセイコム)

国立大学、公立大学、独立行政法人、公立病院などで使われている財務会計システムで、旧名称は「NC国公立学校会計くん」。公式ページには、財務会計に加えて予算管理・支出・収入・資産管理・研究費管理の業務を扱うこと、予算執行を「財源」「目的」「所管」の3区分で管理すること、受託研究や科研費をプロジェクトとして個別管理することが記載されています。会計基準は「独立行政法人、地方独立行政法人並びに、国立/公立大学法人の会計基準に対応」と明記されています。

採用実績は「国立大学法人63法人、公立大学法人28法人、独立行政法人等25法人、合計116法人(2024年4月現在)」(製品ページ)、「国立大学法人では全86大学中65大学で導入(2025年12月現在)」(2026年1月のニュース)と公式に記載されています。個別大学名の財務会計の事例ページは公式サイトにありません。

オプションとして、多段階決裁・添付ファイル・メール通知を備えた電子決裁オプションと、Amazonビジネスでの購入情報を自動連携し勘定科目を一括設定するAmazonビジネス連携オプション(2024年10月提供開始)が公式に案内されています。同社の国公立向け GrowOne 人事給与は財務会計のデータベースを直接参照して仕訳データを自動作成すると記載されています。提供形態は製品ページに明記がなく、独立行政法人 国立美術館で Microsoft Azure 上での稼働実績が公式に発表されています。提供元はISO/IEC 27001:2022+Amd 1:2024、ISO 9001:2015、プライバシーマークを取得しています。

私立大学向けには「GrowOne 財務会計(私立大学向け)」があり、こちらは学校法人会計システム比較で扱っています。

見える会計(神田通信機株式会社)

独立行政法人・国立大学法人・地方独立行政法人・公立大学法人を対象と公式に明記した財務会計システムです。会計・予算を中核に契約・支払・収入・資産を一元管理し、部門別・プロジェクト別のセグメント管理と発生源入力に対応すると記載されています。提供形態はオンプレミス、プライベートクラウド、クラウドから選択できます。

導入実績は「多数の法人様に導入」の記載のみで、大学名や件数は公式に非掲載です。研究費の執行管理機能、電子帳簿保存法・インボイスへの対応、SSOは公式ページに明記がなく、確認中です。

財務会計コアシステム(独立行政法人向け)(NECネクサソリューションズ株式会社)

「独立行政法人会計基準及び独立行政法人会計基準注解に準拠」と公式に明記された独法向けの財務会計システムです。原課からの購入依頼・経費申請・旅費申請、電子決裁、予算管理・入金管理・決算、セグメント別予算、Excel出力が記載されています。公式事例は独立行政法人 日本スポーツ振興センターで、大学の事例は確認できません。

国立大学法人会計基準への対応は公式ページに明記がないため、国立大学法人が候補にする場合は対応の有無を直接確認してください。この記事では独立行政法人・研究機関向けの候補として掲載しています。

財務会計システム(公立大学法人向け)(パステムソリューションズ株式会社)

公立大学法人向けに「地方独立行政法人会計基準に完全準拠」と公式に明記されたWebブラウザ型の財務会計システムです。発生源入力、自動仕訳、段階導入、外部連携が記載され、「全国の多くの公立大学様でご利用」とありますが、大学名・件数は非掲載です。国立大学法人会計基準・独立行政法人会計基準への対応、研究費管理、電子決裁の詳細は公式ページに明記がなく、確認中です。国立大学法人の候補には入れず、公立大学法人の候補として掲載しています。

確認項目:財務担当者の比較軸

  1. 会計基準:国立大学法人会計基準(国立大学法人・大学共同利用機関法人)、地方独立行政法人会計基準(公立大学法人)、独立行政法人会計基準(独立行政法人)のどれに従うかで候補を分ける。公式に明記がない製品は営業窓口に文書で確認する
  2. 研究費管理の範囲:科研費・受託研究・寄附金を財源・課題ごとに執行管理し、収支簿・報告書を出せるか。財務会計に内包する製品(GrowOne 財務会計)と、専用システム(研究費管理システム比較)を財務会計に連携させる構成のどちらにするか
  3. 発生源入力と電子決裁:研究室・部局からのWeb申請と多段階決裁が標準か、オプションか。証憑の添付・保存が電子帳簿保存法の要件を満たすか
  4. 外部ECとの連携:Amazonビジネス等からの購入データ取込と請求書の一元化。公式に連携オプションを記載しているのはGrowOne 財務会計
  5. 人事給与・資産管理との連携:直接連携かCSVか。同一ベンダーの人事給与を使う場合の仕訳自動化
  6. 提供形態と移行日程:オンプレミス/クラウドの選択肢と、過年度データの移行範囲。構築期間は公式に記載がないため、更新時期から逆算して各社に確認する

確認項目は導入チェックリストで製品ごとに書き出せます。

よくある質問

Q. 私立大学向けの製品を国立大学法人で使えますか? A. 会計基準が異なるため、原則として別製品です。ニッセイコムのように国公立向けと私立向けを分けて提供しているベンダーもあります。

Q. 大学共同利用機関法人や高等専門学校はどれに当たりますか? A. 大学共同利用機関法人は国立大学法人会計基準、独立行政法人国立高等専門学校機構は独立行政法人会計基準に従います。自機関が従う基準を先に確認してください。

Q. 公式サイトに研究費管理の記載がない製品は、研究費を扱えないのですか? A. 記載がないことと非対応は別です。本記事は公式ページの記載だけを根拠にしているため、詳細はベンダーに確認してください。

まとめ

国立大学法人・公立大学法人・独立行政法人向けの財務会計システムは、会計基準で候補が決まります。国立大学法人ではニッセイコムのGrowOne 財務会計と神田通信機の見える会計が公式に対応を明記し、公立大学法人ではパステムソリューションズが、独立行政法人ではNECネクサソリューションズが加わります。候補を絞ったあとは、研究費管理を財務会計に内包するか専用システムを連携させるか、電子決裁と外部EC連携をどこまで含めるかを要件として整理し、更新時期から逆算して見積りを取ってください。

比較表

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全4件(名前順・順位ではありません)

※ 表は横にスクロールできます。

GrowOne 財務会計(国公立大学法人・独立行政法人向け)、見える会計、財務会計コアシステム(独立行政法人向け)、財務会計システム(公立大学法人向け)の比較(公式情報に基づく。「確認中」は公式サイトで確認できていない項目)
項目 GrowOne 財務会計(国公立大学法人・独立行政法人向け) 株式会社ニッセイコム 見える会計 神田通信機株式会社 財務会計コアシステム(独立行政法人向け) NECネクサソリューションズ株式会社 財務会計システム(公立大学法人向け) パステムソリューションズ株式会社
基本情報
料金(月額換算)要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
種類財務会計(国立大学法人・公立大学法人・独立行政法人向け)財務会計(国立大学法人・公立大学法人・独立行政法人向け)財務会計(独立行政法人向け)財務会計(公立大学法人向け)
対象の設置形態国立大学法人・公立大学法人・独立行政法人・地方独立行政法人向け国立大学法人・公立大学法人・独立行政法人・地方独立行政法人向け独立行政法人向け(独立行政法人会計基準)公立大学法人向け(地方独立行政法人会計基準)
提供形態確認中クラウド/オンプレミス確認中確認中
機能・対応
学校法人会計基準に対応 該当なし該当なし確認中確認中
新会計基準(2025年4月施行)対応の明記 該当なし該当なし確認中確認中
国立大学法人会計基準に対応 対応対応確認中確認中
独立行政法人会計基準に対応 対応対応対応確認中
研究費・科研費の執行管理 対応確認中確認中確認中
Web申請・電子承認 対応対応対応対応
予算編成・執行管理 対応対応対応確認中
固定資産管理 対応対応確認中確認中
電子帳簿保存法対応の明記 確認中確認中確認中確認中
インボイス制度対応の明記 確認中確認中確認中確認中
銀行データ連携 確認中確認中確認中確認中
給与・人事システム連携 対応確認中確認中確認中
複数学校・部門の一元管理 該当なし該当なし確認中確認中
所轄庁提出書類の出力 該当なし該当なし確認中確認中
Amazonビジネス連携(公式記載) 対応確認中確認中確認中
契約・導入実績
無料プラン 該当なし該当なし該当なし該当なし
無料トライアル 該当なし該当なし該当なし該当なし
法人契約 対応対応対応対応
SSO 確認中確認中確認中確認中
大学・学校法人の公式導入事例 あり確認中確認中確認中
自治体・教育委員会の公式導入事例 あり確認中確認中確認中

○=公式サイトの記載で確認できた ×=公式に非対応(または無し)と確認できた ? 確認中=公式サイトに明記がない(非対応とは限りません) — 該当なし=その種類のサービスには当てはまらない項目。事例の行は「公式サイトに事例掲載があるか」で、利用実績の有無ではありません。確認日は記事末尾の出典一覧。「確認中」の項目は導入チェックリストでベンダーへの確認項目として書き出せます。

出典・参考情報

導入や学内ルール作りの支援(運営会社・初回相談は無料)は導入相談のページをご覧ください。